Design Education Summit 2021

DesignSingapore Council(Dsg)が、SUTD-MIT国際デザインセンターと協力して、教育者と学生がデザイン教育のベストプラクティスについて最新情報を議論するためのプラットフォームとして、Design Education Summit 2021が開催されました。

パンデミック後の世界でのデザインプロジェクトの再考、テクノロジーを使用した教育の創造性の向上、遊びを使用した学習体験のデザインとは何か。世界中の教育者が関心を持つこのテーマに関して、最新トレンド、創造的なアイデアを学ぶ場となりました。
小学校から大学までの教育関係者、研究者など教育に関わる多様な方々が参加されたことが刺激になりました。

Keynoteは、Innovation Labs, The Nueva SchoolのFounding Director を務めるKim Saxe氏。
テーマは、”The Hidden Magic of Design Thinking—Easier Than You Think!”
Kim氏は、デザイン思考が、学校を変革し、学生を勇気づけ、すべての人に創造的な信頼を築くなど、あらゆる分野の重要な部分である方法を示します。従来の学校の科目に統合することで、機敏に考え、ニーズを特定し、解決策を繰り返し、自信を持って創造的に課題に取り組む学生を生み出すと提言されていました。
具体的には、学校でデザインシンキングを実装するために、デザイン思考で重要な3つの要素を使用し提案
✓NEED FINDING:自分の中を奥深く探索し、将来の利益に焦点を当てる必要性
✓BRAINSTORMING:強みの領域をベースに
✓PROTOTYPE&TEST:完璧を目指さず、ちいさな実験をカリキュラムに取り入れることから。
           ランチタイム、部活、放課後、ホームルーム、スポーツや美術の時間など
そして、これらをリフレクションし、長い時間をかけて調整をかけていきましょう!と。

もう一つ、プレゼンテーションで印象深いものをご紹介。
Rosebrook Developmental CentreのDirector、Monica de Silva-Lim氏。
テーマは、”Heart of Education”
Monica 氏は、教育の中心は何か?と問いかけます。
それは、”人の追求”であり、”関係性が不可欠””であり、”感覚的な存在である”と。

すべての子供が必要とすること‐
”強く、パワフルで、ユニークに、貴重で、選ばれる存在、特別でいつも頼もしい!”と感じていたい。
そのため、子供たちは、”私は、直面するどんな挑戦でも解決する、もっとできる!”と思っている。

そのような子供たちを最大限に成功させるように導くべきものこそが、教育方法論であると、Monica 氏 は、主張します。

最後に盛り上がったワークショップです。
シンガポールにあるStudio DojoのHong Khai Seng氏による、”Rethinking VUCA – Designing Learning with the Future in mind” VUCAの時代に、学生が脅威から機会を探すために不確実な未来をナビゲートするのを助けるための設計アプローチを学びました。


未来を考えるアプローチを学んだあとに、グループに分かれて、”10年後の教育の未来”についてディスカッション。

グループ内で抽出されたキーワードは、
Not set curriculum
Individual learning
Self development
“school-less” learning
Plan what you want to learn
Free and unlimited access to content
まさに、これからの未来は、本人が学びたいものを自分でデザインしていく時代になっていくのだと、
3年前に大学院の課題で考えた教育の未来がまさに始まっているのです。

教育とは、正解があるものではなく、毎回その奥深さと難しさに直面し、試行錯誤しています。しかし、この20年間、変わらない想いは、”その人に本来備わっている才能を一緒に発見し、最大限引き出す”ことを何より大切に、相手を映しだす鏡のような存在でありたいということです。